与太郎の奏でる音楽

出来事を文字にして白地の空間に毎日投げ込む

生活することも文化のひとつ

岡真里さんの『ガザに地下鉄が走る日』を読み終えた。

www.msz.co.jp

とても良かった。

イスラエル兵の前で敢えて冗談を言い笑い合っていたというパレスチナ人の青年2人のかっこよさよ。どんな状況でも「楽しむ」ことを奪わせないという抵抗。青年たちは無事だろうか。

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「Culture Against Apartheid アパルトヘイトに抗する文化」に署名をした。

www.cultureagainstapartheid.jp

パレスチナを忘れるな」というのが、エドワード・サイードの最期のことばでした。

 

パレスチナの未来のために、彼が最期まで重んじたのが、『文化』というものでした。

 

わたしたちは、Culture Against Apartheid(アパルトヘイトに抗する文化)というチームをつくりました。

 

わたしたちが、心から追い求めている新しい『文化』は、「ちいさな人びと」によってつくられます。今、この文章を読んでくださっているあなたが、生きるために書いてきたちいさな日記も、大切な文化のひとつです。肩書きもお金もない、ふつうの人びと。弱い立場にある人びとが、痛みから『回復』しようとするとき、あたらしい『文化』がはじまると信じています。 

 

そしてこの社会の中で、孤独を抱え、「自由」に声を出すことができなくなりつつある、多くの表現者の方たちに、ぜひ仲間だと感じてほしいです。

 

パレスチナは、75年以上にわたって、〈漸進的ジェノサイド〉と呼ばれる状態にありました。パレスチナで起きつづけてきたことは、わたしたちが、21世紀になっても、植民地主義の暴力をのりこえることができなかった、その究極の証明です。

 

現在、ガザと西岸で起きている暴力はすさまじいもので、ガザには、すでに広島原爆ふたつ分に相当する火薬量が投下されました。判明しているだけで、死者は28,091人に達しています。そのすべての人に、心があり、人生がありました。 人間だけでなく、動物や植物たちも、空爆の火に焼かれました。

 

今起きている、ガザの大量虐殺を止めようと、世界中の市民たちが力を尽くして闘っています。しかしガザの人びとの「追放」までは、すでに秒読みの状態に入っています。

 

Culture Against Apartheidは、パレスチナの大量虐殺と民族浄化を止め、この問題の根幹にある、あらゆるレイシズム、性差別、抑圧、アパルトヘイト体制に抗する『文化』をつくる試みです。 

 

イスラエル軍はいま、パレスチナの『文化』と、その土地で受け継がれてきた「歴史」そのものを消し去ろうとしています。12月7日、詩人のレファアト・アラリールさんが殺されたのは、彼の詩と、その人生の中に、パレスチナが再生する種子があるからです。

 

共にこの種子を守らなくてはなりません。ちいさな人びとの手によって。

 

あなたの声が必要です。 どうか、あなたの声をかしてください。

 

さいごに、もういちどサイードの言葉を引きましょう。

 

試みなくてはならないのは、『不可能なことを求めること』。

 

「こう考える」、「こう思う」を「声」にすることが必要だと思い、署名した。
表現や創造だけでなく、生活することも文化のひとつ。
文化に関わるみなさま、「声」にしましょう。