与太郎の奏でる音楽

出来事を文字にして白地の空間に毎日投げ込む

「忘れる」のではなく心に「留める」時間になれば

最近見た動画や番組などをまとめてみた。
感想はあくまで私個人のものです。

『ガザ 自由への闘い』

asiandocs.co.jp

アジアンドキュメンタリーズというドキュメンタリー専門の配信サイトで現在無料で公開中だ。会員登録をすればすぐに見られる。

イスラエルに包囲され経済活動ができず、若者の7割が仕事に就けない状況だ。
脚を撃たれた人が子供達の食事のために、瓦礫の中からプラスチックや金属を集めて1日9ドルを稼いでいる。
医療がいかに追いついていないかをまざまざと見せられるのには胸が締め付けられた。
ただ平和に生きるために、住んでいた家に帰るために武器を持たずに行進をしたのに、占領軍が容赦無く銃撃する。
使用を禁止されている銃弾で敢えて重傷になるように脚を狙ったりもする。
その中には国連が定める法で守られなくてはならない子供や医療従事者も含まれていた。医療ボランティアで参加され、命を亡くしたラザンさんの言葉は強くそして、重い。
今(といってもこの映画は2018年当時のものだが)、パレスチナで何が起きているかをしっかりと知られる作品だった。必見です。

特集「国境なき医師団・白根麻衣子さんが語るガザのいま」

www.tbsradio.jp


国境なき医師団としてガザに行っていた白根麻衣子さんが現地の状況や退避の時のことを事細かに語っていた。イスラエルが飛ばすドローンの音が常にする、というのが怖かった。

いとうせいこうさん「ガザを語る」Radio Dialogue 134(2023/11/1)

d4p.world

2019年にガザを取材し、国境なき医師団に関する書籍もだしているいとうせいこう氏が語る。ラッパーやパーソナリティなど言葉にまつわる多岐にわたる活動をしている氏だからこそ、ガザについてより立体的に、そしてより深く知れる内容だった。

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パレスチナ関連の映像や本を読んでいると、やはりあまりにも過酷で辛い現状を突きつけられ、かなり精神的に参ってしまう時がある。
なので、少しでも心を落ち着けられるよう、パレスチナにルーツを持つ人たちのドラマや音楽などを調べてみた。今繰り広げられている恐るべき惨劇を「忘れる」のではなく心に「留める」時間になれば。

ドラマ『MO /モー(Netflix)』

www.netflix.com

『MO/モー』はA24制作のドラマ。 パレスチナ難民でアメリカに移住してきたコメディアン、モー・アマーが、主演と脚本を担当し、自身の半生をドラマにしたものだ。 難民としてアメリカに移住し、亡命申請をしてから22年(!)経過している。明日を生きるために手段を選ばずサヴァイブしていくのだが、基本は『アトランタ』にも通ずるなんとも味わい深いオフビートコメディで、「辛い現実はある、でも笑えちゃう瞬間も同時にある、それが人生」というのをセリフでない形で表現している。シーズン2も決定しているとのこと。1話30分全8話で見やすいので、めちゃくちゃ面白いのでぜひ。

Netflixにはモー・アマーのスタンダップコメディのショーも配信されている。かなりブラックだが、闘いのために喋り倒すモー・アマーの話芸にはとても惹きつけられる。アメリカという国が抱える矛盾を徹底的にこき下ろし、笑いに変える姿勢に元気がもらえる。袋詰めにしたモロヘイヤのせいで空港でとんでもない目に遭うエピソードが面白すぎて2回見てしまった。

www.netflix.com

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「不条理はやがて自分に跳ね返る」ルーツはパレスチナと日本 18歳ラッパー怒りの詩「また人が死ぬ」

 日本にもパレスチナがルーツの人はもちろんいて、その人が今の状況をどう思っているのか、そしてそれをラップという形で表現している。

寿命を迎えて終わるんじゃなくて、今起きていることは、人によって「殺される」ということが起きています。人が死んでしまうこと、つまり「人が死ぬ」ということは僕の人生の経験上でも、一番悲しいことで、身内が死んでしまったり、知っている人が亡くなっちゃったりとか、本当に重たいことです。しかし、今回の戦争でも、他人の死に対して「どうでもいい」と思ってる人が多いのかな?というのを感じてしまって。日本でもその他の国でもそうですけど、自分や自分の身内が知らない人だから「死んでしまっても大丈夫」なんてことは、あるわけないと思うんですよね。「死」はいつ自分たちにその番が回ってくるかもわからないし。そういう社会を許してしまっていいのかと。多くの人が死んでいるのにもかかわらず、結構日本ではその何だろう、イスラエルの声を正当化する言動というのを、度々聞いたり見たりして。いやいや、人が死んでるじゃんって。人が死んでるんだから「正当な理由があるよね」で済まされるんじゃなくて、もっとその人が死ぬっていうことの重大さについて理解しようよ、という憤りや怒りというのがありましたね。


 

今日もデモが行われる。

パレスチナに平和を!米国はイスラエルによる虐殺に手をかすな!米国大使館抗議行動』( 12/16土 #1216米国大使館抗議行動 #パレスチナに平和を緊急行動 #FreeGaza )

sogakari.com

ここ最近、ずっと頭の中で流れている音楽がある。パレスチナとは直接関わりのないアーティストの曲ではあるが、最後にこの曲を載せておきたい。

 

オタマジャクシで街を埋めつくし オダマサノリで道をハメはずし

通りは踊り場 用事は放り出しポリは怒り出す 

総理に言いつけろありえない景色 かつてないクライシス渋谷どーなる 

知るかグローバルひびけ一斗缶 たたく3時間反戦 反弾圧 反石原

 

言うこと聞くよな奴らじゃないぞ

 

世界残酷 AIN'T NO JOKE SHOCK連続 それをふりほどく

ひっぱりあげる倒された仲間 やっぱりポリスFuckだ 人殺し

実力行使 直行鉄格子 わかっちゃいるけど 路上解放区 

毎度の態度悪い暴れん坊 FIGHTのRight種類 ただ連呼 

 

殺すな

 

はね返し はね返し はね返しふくらむ 前進こばむ行進 新提案

理解しがたいと固い頭には心配 何が起きるかわかんない

年代越えて無関係つながり 何枚写真とっても 

手がかりあるわけない バックも目的も鳴り物 準備集合罪 

 

WACK


どの国の空にも太陽が昇り、月が照らす。

その光が誰にでも等しくあたたかで希望に満ち溢れるものでなければならない。

音楽は人の心を癒し、そして鼓舞する。

体を冷やさず、音楽を止めず、たとえ獣道でも歩き続ける。

自由を、平和を目指すために。

言うこと聞くよな奴らじゃないなら、一緒に声をあげましょう。