与太郎の奏でる音楽

出来事を文字にして白地の空間に毎日投げ込む

羊串に最も肉薄した瞬間だった

無性に羊串が食べたくなり、「羊串……羊串……」とつぶやきながら仕事をする。
だけど近所においそれと羊串を出してくれるお店はない。
少し足を伸ばしてみようかとも思ったが、昼下がりの時間帯だとちょうど休憩中でやっているお店もない。
なので帰り道を歩きつつ外に出ているメニューで「羊串」の文字が見えたら飛び込むルールを作って歩いたのだが、羊串を出す見せが全く見当たらない。
「羊肉」と書かれている店があり、これだ!と思ったらジンギスカン専門で羊串はなかった。
羊串に最も肉薄した瞬間だった。結局羊串にありつけずに家に着いた。ちえっ。

🐏

お酒を片手に夜の町を歩く。
そういえば緊急事態宣言の時、「夜の街関連」という言葉を会見とかで何度か聞いた。
飲食業だけでなくキャバクラなど広域的な意味でふんわりと一緒くたにしているのが気持ち悪かった。具体の言及を避ける感じがいかにもな感じだ。なんか私、今日は世の中に噛みついているな。でも正直、世の中って苦味が強くてあんま噛みたくないんだよね。健康的じゃない、子供の時に噛んだゴムのおもちゃの、いかにも体に悪そうな苦味がある。
噛めば噛むほど内側から病んでいきそうなのでもう噛まない。ぺっぺっ。

😫

ちなみに片手に持って歩いたお酒はオラホビールの『キャプテンクロウ クレイジーヘイジージョー』だ。

ohlahobeer.com

長野にある大好きな醸造所だ。缶でHazyIPAを出していたとは。
個人的に一番好きなビールがHazyIPAなので迷わず手に取った。
ガツンとくるフルーティさとほどほどの雑味がたまらない。
私が「Hazy飲んでんな〜!!」となるタイプの素敵なHazyだった。

🍺

東京都写真美術館でやっている『本橋成一ロベール・ドアノー交差する物語』に行ってきた。

topmuseum.jp


ドアノーは前にもBunkamuraでやっていた展覧会で見たことがあったが、本橋成一の写真は初めて見た。全く違う国で生きていた2人なのに、坑夫や大道芸や市場など、モチーフが共通しているのが面白かった。
そして2人ともどこか笑えてしまうユーモアがあって、心地よい時間だった。
ドアノーはモノクロの写真しか見たことがなかったので、カラーになるととても色彩豊かで幾何学的な写真を撮るのにびっくりしたし、うっとりとした。
モノクロの写真だと、雨ざらしになった小さなメリーゴーランドの写真がとても美しくて何度か戻ってきて見返してしまった。
痛そうなくらいの雨粒と、ただ打たれるがままのメリーゴーランドを遠くから見つめる視線、ドアノーがファインダーを覗いている時を体験するような感覚があった。
ちなみに本橋成一が、映画館「ポレポレ東中野」を作った人だと知りびっくりした。

pole2.co.jp

「人生フルーツ」や「さよならテレビ」、「親密さ」など心に残り続ける大切な映画と出会えた場所だ。久しぶりにあそこで映画を見たいな。