新宿のBEAMSで小津安二郎の特集をしていたのでつい立ち寄った。
松竹コラボグッズやピケ帽を売るのに心躍ったりしたが、1番は湘南ビールとのコラボボトル
だ。ピルスナーなのだがガツンとくる苦味がたまらない。
一口目から「美味い」と唸るビールなのだ。
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小津安二郎監督作品が大好きなのだけど、それを業界の人に言うと「あったかいファミリーモノ」ものが好きな人と見なされるのが納得いかない。私としてはホラーやスリラー(ギリギリコメディ)の人だと思っている。
最も敬愛する向田邦子も名前を出すと同様の反応がくるのも納得がいかない。
2人ともめちゃくちゃ怖いし、家族のあったかみなんか一度も描いていない旨を色々まろやかな表現にして伝えても「面倒くさいファン」みたいな扱いを受けさらにドツボにはまるのだ。どうすりゃいいんだ。
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『秋刀魚の味』の、笠智衆と加東大介が戦争について語る酒場のシーンを思い出したり(小津が具合的に戦争そのものについて会話をするのはこの映画だけな気がする)、その前のあまりにも哀しい杉村春子のシーンに思い馳せながら、湘南ビールを飲み、生誕120周年を祝う。
そしてふと、小津映画の音楽ってなんか耳に残らないなぁと思ってサントラ聴いたらかっこよすぎてびっくりしてる。『お早よう』とかやばい。黛敏郎だし。
斎藤高順の音楽も大好き。『東京暮色』なんて、まじであんな映画なのにオープニングが華やかでびっくりする。
ゴダールの作品も音楽がかっこいいけどなぜか一切残らないんだよな。
多分音楽以外の部分も特濃だから記憶から押し出されちゃうんだろうな。
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個人的に好きな小津映画10本を前にメモしたものを探してみたらあった。
順不同だけど、もしご興味があれば。